座標軸Q(+) 2022 by ひろし

Renaissance Birth ・ 地球人の生き方

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Posted by Hiroshi 09 on  | 

味わいのある日常

伊勢猫

Category : クリエイターの心得


イタリアで初めて壁にぶつかったのは1984年、ラベンナでモザイク
を学んでいた時です。
日本人-A型の私が持っていたモザイクのイメージは、ガラス板を均
等に割って小さいサイコロ状のピースを作り、目地の間隔を綺麗に
揃えて並べていくものでした。
他の学生が作っている作品を見ると、表面はデコボコ、並べ方も全
然綺麗じゃないんですね。
工業用タイルではないので、手作り感覚を大事にしなければならな
いのは理解できたのですが....それにしても雑すぎるでしょと。
これはまさに日本人にぴったりだと、私は得意になって作っていま
した。

そこに先生が来て、おいおい、これはタイルではなくてモザイクだ
よ。こんなに平らに並べちゃダメだよ、同じ色でも角度を変えたり
高さを変えて並べることで、光を反射した時に微妙に色が変わるん
だ。その濃淡で、遠くから見た時に立体感が出るんだ。これでは、
その効果が全く生まれないから台無しだよ。

なるほど!やっぱり深いな〜、ちゃんと理由があったんだと理屈で
はわかっても性格的にできないんですね、これが。
わたし的には下手さなのに、それが味につながる..これが絵にも言え
るんですね。上を見たら私より上手い人間はいくらでもいるのはわ
かっているのですが、自分のうまさが捨てられない…
でも、確かに言えるんですね、技術的には芸大生の方が全然上なの
に、作品として見ると何かが違う。
その"何か"が本質的な真価-魅力を決める。


どうもここが引っかかってずっと悩んでいました。
1年間ずっとモザイク自由科コースに通いましたが、結局1点も完成
することができませんでした。
見た目の技術的なうまさを捨たい、間近で作品を見たときの巧さで
はなく、離れて見た時の感動が欲しい....そしてふと思い、利き手で
はない左手で絵を描き始めました。
技術ではなく、味、風合いを出すための秘訣がここにあると感じた
からです。

綺麗に、巧く描く、作ることで何かを犠牲にしている。
プロの料理人が忘れてしまう、大衆食堂の味に似ているかもしれま
せん。これが服やバックなどにも言えるのですが、規格通りに作る
ために何かを失っている。
人間でもそうですね。いい子で素直な子がそのまま成人したような
人に感じるもの。

とにかく新鮮でした。
巧く描けないと、描いている自分ではなく描いている絵に集中でき
るのですね。

必要なのは魅力、面白さ、新鮮味、風合い..。
そして美しさ。
品性。

偏差値、学歴、知識、銀行口座の残高、権力…
じゃ出せないし、つ・ま・ら・な・い。

味気ない人生か、味のある人生か。
と言われれば、やはり、後者じゃないかと。

そして味のある人が、いい味を生み出すことができるのではないで
しょうか。

枠にはまったのエリートさんだと、かっこいい車のデザイン、素敵
なドレス、感動する料理、しびれる音楽、おしゃれな内装、面白い
ドラマ、忘れることのできない映画などは、残念ながら、多分でき
ないと思います。

同じように忙しすぎて家に寝に帰るだけ、昼はコンビニ、夜もイン
スタントの毎日では、デザイナー、MD、バイヤーの感度をキープ
するのは難しいです。

面白い脚本を書くには、それなりの基盤が必要となります。
それは受験用の勉強ではなく、プロの知識と教養。
私はプロのXXですというものより、もっと現場的な、職人的技術。
利害関係やお金で得るものではない友情、愛情。
感動や喜び、笑いに涙。
本気で没頭できるもの。
こだわり。

生きることの醍醐味を知っているか、本当の意味で楽しみを知って
いるかだと思います。

世界はこれから、ロボットやAIやITなど、最新の技術で急速に発展
してゆく中で、どんなクリエイターが必要となるのか。
自分がどんな人間になりたいか。
10年、20年先の未来を想像しつつ、その中で最善の未来を創造でき
るチームの一員になって下さい。



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